もう涙は流さないと決めたけれど
渦巻く感情は密度を増すばかりで
押さえこもうにも限界だった
自身の弱さを再認識した瞬間
目頭が熱を持った

(誰も見てないし、いいよね)

結局自分に妥協して
もう止めようとは思わなかった
涙が瞳に膜をつくって視界がぼやけた
少しの間ぼーっとしていたけれど
たまらなくなって瞬いたら
それは簡単に溢れ落ちた
もう一度瞬いて視界を鮮明にすると
机に広げていたノートの水玉模様に気がついた
こぼれた涙がはねて
まばらに小さな水玉や大きな水玉の染みをつくっていた
気のぬけたため息とともに
自然と苦笑がもれた
少しだけ、気が晴れた






涙のち水玉模様

(こんなことがあるなら、たまには泣くのもいいかもしれない、なんて思い直した)